朽木事務所

企業研修講師・わかりやすくて、ためになり、何よりも楽しい

「てにをは」を直していただけるでしょうか?

 

f:id:tavigayninh:20170622055605j:plain

 
ぼくが新入社員のとき、稟議の案文を作成して、課長に見せて修正を入れたら、
 
「これでOK、部長は文章にうるさいから、事前に持って行って、『てにをは』を直してもらってこい!」と言われた。
 
そこでトコトコと部長席に案文を持って行って;
 
「部長、『てにをは』を直してください!」
 
と無邪気に持って行っもんだから、ものの見事に怒られました。
 
「バカヤロウ! おれはお前の書いたものの『てにをは』を直すために部長やってんじゃねえ!」
 
 

f:id:tavigayninh:20170622055418j:plain

 

新入社員のころ、上司・先輩から「クチキー、お前は一から十まで全部言われなくてはわからないのか......!」とよく嘆かれたものだ。

 

そりゃそうなんだけどさ、ずるい上司がいて、わざわざ皆までは言わないでおいて、こっちが「忖度」してあれこれとやって持っていくと、「違うだろう!」と後出しジャンケンをするんですな... だから事前に聞くんだよ。そんでもって、聞くと怒られる。

狡猾だ。ずるい。言外に匂わす。言われないことでもやって当たり前。そういうコミュニケーションを本質的には狡いと僕は考える。

自分では明言しない。言わないのに結果をもとめることが狡いのだ。

でもね、一方でさ、ゆかしい日本人の僕からすると、そこまで言わないとわからないのって思える外国の方もいるけどね。えっと、コロンブスさんが「発見」した大陸に住んでる人たちに多いかな。

 

後出しジャンケンは狡猾だけど、そもそもで言うと、忖度すること、相手の意図を考え抜いて、その意図をオモンパカることは、ビジネスだけではなくて人間社会では必要なことだと思うよ。



「バカヤロー、もういい、帰れ!」

今こんなことを職場で言ったら、人事に言いつけられて大変なことになるのですが、昔はよくあったよね。

それでマジに帰ろうとする空気の読めない同僚がいて、「帰れと言われて帰るやつがあるか!」と、なおさら怒られて、廊下で涙こぼして泣いてたというヽ(´▽`)/

不器用なやつだったな... 今、どうしてんだろう。

 

 

f:id:tavigayninh:20170622055201j:plain

 

十五年くらい前のこと。

当時20代の若手社員が、「本件は誠に遺憾に存じますが、うんぬん」と書いた取引先への回答文書の原稿を持ってきて、当時50代の上司の決済を仰いだところ...

「...そうだよな、君(20代)くらいの年齢ならそうは思わないかもしれないがな、『誠に遺憾に存じます』って、俺ら(50代)くらいの歳の人間には、冗談か、ふざけてるようにしか聞こえないんだ。書き直してくれないか?」

クレージーキャッツのコミックソングに「誠に遺憾に存じます」が流行したのも今ではもう昔のこと。

最近はときどき見かけるから、ようやく使えるようになったかな。ここまでに三、四十年かかったのか。

・そんな報告受けてない
・事実とすれば大変だ
・すぐに調べて善処する
・誠に遺憾に存じます

この辺の言葉は地雷っちゅうか、使えなかったね。

 

特に「すぐに調べて善処します」なんて言ったもんなら「お前は役人か!フザケンナ!」って書類を投げつけられて怒られたよ。

「記憶にございません」が流行語になったのはもう四十年も前のことだ。ようやくまた同じような文脈で使われている。

宿題やってきてないのか!? って学校の先生に怒鳴られて「記憶にございません」なんて答えたりすると、教室ではドッと受けたが、ぶん殴られて教壇に正座させらたものだ。

当時は体罰があったなぁ。

...はい。

「忖度する」ってことは、ほんらいは仕事に必要なことです。

一を聞いて十を知る。ツーと言えばカー。三べん回って、つつつのつーヽ(´▽`)/ 

 

f:id:tavigayninh:20170622063238j:plain

 
- お昼何食べたい?
- なんでもいいわよ...

だからって、どこでも・なんでもいいってわけじゃない。

「なんでもいいわよ」っていうのをよくわかる日本語に翻訳すると;

「今までの付き合いの中からアタシの嗜好をよく考えて、今日のアタシをよく観察して、アタシが何が食べたいかアタシの立場に立って考えなさいね、アタシのことが欲しいのならね」

という意味なのですな。

 

男の子の人生は常に試練にさらされているのです。さらさらさらヽ(´▽`)/ 

「察してちゃん」って言うんだってさ。

批判されたりしてるらしいけど、程度の問題だし、かわいいもんだとおもうよ。

 

©️朽木鴻次郎

トップページはこちらです。

kuchiki-office.hatenablog.com

~~~~~~~~~~~~~